公益財団法人
群馬県建設技術センター

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画像公益財団法人群馬県建設技術センター

  • 事務局長島崎 昇 様
  • 企画研修課長伊能 篤史 様
  • 企画研修課主任島田 綾子 様

研修の真のDX化とは?
そこに気づけたとき、
新たな一歩が踏み出せる。

地方公共団体における建設行政を支援・補完し、良質な社会資本の整備に貢献することを目的として、各道府県に設立されている建設技術センター。全国のセンターに先駆け、研修管理に「manaable」を採用された背景について、公益財団法人 群馬県建設技術センターの島崎昇事務局長、伊能篤史企画研修課長、島田綾子企画研修課主任にお聞きしました。

−貴センターの概要と研修の役割について教えてください。

島崎局長

当センターでは、県や市町村の公共工事の積算、施工管理、材料試験のほか、県民の住まいの安心をサポートする建築業務に取り組んでいます。その中でも研修業務においては、県および市町村の行政職員を対象とし、1986年の設立当初より実践的な研修を実施してきました。特に、町村の行政職員には技術職の方がほとんどいないため、技術力向上と技術の継承につながる研修は必要不可欠です。
また、昨年度策定した中長期計画においては、「さまざまな要請に確かな技術力で応える持続可能な組織になる」ことを理念として掲げ、実現のための重点方針として、「DXの推進」と「人材育成の強化」に取り組んでいます。さらに群馬県においても研修のDX化を掲げ、WEB研修やオンデマンド動画配信、e-ラーニング研修の導入などを進めています。

伊能課長

このような背景があったこととコロナ禍という理由も重なり、令和3年度からZoomを用いたWEB研修や当センターのホームページを用いたオンデマンド動画配信など、新たな実施方式による研修を開始していました。だからこそ実を言うと、manaableさんのプレゼンを聞くことになったときは、「今さら新しいシステムにする意味はあるのか?」と半信半疑で、正直軽い気持ちで聞いていました。それまで私たちは、「オンライン研修そのもの」ばかりに目がいき、それでDX化できたと思い込んでいたんです。しかしすべての説明を聞き終えて、盲点があったことに気付かされました。なぜなら、受付やアンケート集計などの「研修管理業務のDX化」については、これまで考えてもいないことだったからです。

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−「オンライン研修」と「研修管理業務」は別軸であることに、気づいていただけたのですね。

伊能課長

はい。manaableさんのプレゼンを聞き終えて、課のみんなで顔を見合わせ、「これはいい!」となり、考えが180度変わったのを覚えています。研修管理業務のDX化は、もしかしたら他県のセンターも同様に盲点かもしれませんね。我が身を振り返るとそう思います。いま思い返せば、管理業務はかなり煩雑でまったく効率的ではなかったと痛感しています。

島田主任

これまでは本当に大変でした。メールによる受付は、申込者を手入力でエクセルに転記し、申込み多数の場合などは電話で調整するなど多大な時間を要していました。またアンケート集計についても、紙に記載された内容をエクセルに転記するなど、いかにアナログな作業に時間を費やしていたかをプレゼンを聞いて気付かされました。

伊能課長

それでさっそく役員に向けて説明したところ、「確かに大きな効率化につながる。まずはやってみよう」とすぐに賛同してもらい、「manaable」導入へと進むことになりました。こうして研修を運営する私たちの足並みは揃ったのですが、1つだけ懸念がありました。それは、研修の受講者たちが快く受け入れてくれるだろうかという点です。

男性1

−導入において、どのような受講者の反応を想定されていたのですか?

島田主任

今までのやり方に慣れているので、年齢の高い人は難色を示すかもしれないとか、アンケートの際の通信料を気にして個人のスマートフォンは業務で使いたくないとか、そんなクレームの声が挙がるのではないかと心配していました。でもいざ導入を始めたら、誰もそんなことを言う人はいませんでした。杞憂に終わりましたね。みなさん今までの形式にとらわれず、すんなりと受け入れてくださいました。

島崎局長

つまり「manaable」は、運営側だけのメリットだけではなく、受講する側のメリットもかなり大きいことをすぐにご理解いただけたのだと思います。私たちの研修は、主に県や市町村の建設技術者向けに実施していますが、これまでのメールによるやりとりでは、複数の研修が実施される時期だと、参加所属の取りまとめ担当者から「どの研修について作業しているのか分からなくなる」といった御意見を伺っていました。また人数が多すぎる場合は、その都度電話で人数調整のお願いをしていました。「manaable」導入後は、こうした煩雑なメールによるやりとりはなくなり、人数調整なども予め優先順位を付けてもらうことで電話連絡も不要となったので、受講者の大きな負担軽減につながったと思います。
また現在、集合研修においては朝、QRコードを読み込んで非接触の受付をしてもらっていますが、受講生の方から「研修運営が進化しましたね!」と言っていただけます。このように目に見えるDXというのも双方にとって大きなメリットであると感じています。

女性2

−運営側となる貴センターにとってのメリットと、導入サポートの感想についてもお聞かせください。

伊能課長

メリットは、なんといってもメールからエクセルへの転記といった作業が皆無になったのが大きいです。すべての研修が一覧で確認できるので、ヒューマンエラーで作業を忘れるという心配もありません。すべての研修を一元的に管理でき、作業時間もなんと1/3程度に軽減しました。しかも、今までは執務室でしか研修の受付状況などが分からなかったのが、在宅勤務や出先でもクラウド上で確認できるようになりました。またe-ラーニングの構築ということで、WEB上でできる確認試験についても現在準備を進めています。これが完成すればVimeoにオンデマンド動画をアップし、視聴後に確認試験をすることで、WEB上だけで完結する研修方法が開始できます。このように受付からe-ラーニングまでのすべてが「manaable」で実現できることに、大きなメリットを感じています。

島田主任

導入サポートは、きめ細かでとても助かりました。各行程において質問があればすぐにご回答いただけましたし、ミーティング毎の課題もありがたかったです。おかげで、いつまでに何をやるべきかが明確になり、10月の導入決定から翌年5月の運用開始まで半年程度で作業を完了できたことは、業務運営上の大きな成果となりました。
唯一大変と感じたのは初期設定くらいです。でも全体の流れを書き出して整理することで、自分なりのフローをつくることができました。「どのタイミングで受講生にどんな通知が届くのか」など、すべてを把握できるようになりました。

男性1

−流れを「視覚化」して整理されたのですね。貴センターでは、これを受講生へのマニュアルにも活かされているそうですね。

島田主任

受講生たちがよりスムーズに「manaable」を利用できるよう、独自の操作マニュアルを作りました。おかげで導入直後こそ若干の質問はいただきましたが、現在では限りなくゼロです。半年でかなり定着したと思います。すべての受講生に分かりやすいマニュアルを作ることは、運営側のためでもあるんです。一人ひとりの質問に応じる時間も取られずに済みます。今後も受講生のニーズをよく聞いて、さらに使いやすいシステムにしていきたいです。

島崎局長

研修に限らず、今後はすべての分野でDXは急速に進んでいくと思います。「manaable」導入をきっかけに、他の業務の効率化も進め、公共工事や災害復旧の技術支援などに取り組み、公益財団法人としての社会的使命を果たしていきたいと考えております。

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